放っておくのはNG！「冷え」は万病のもとなんです

だんだんと蒸し暑さを感じる季節になってきましたが、手足がいつも冷たいなどの「夏の冷え」に悩む方が多いと思います。「冷え」は万病のもとと言われますが、そもそも「冷え」とはいったい何でしょう？

東洋医学では、病気ではないものの、何らかの不調を抱えて健康とも言えない状態を「未病」といいます。体の不調をできるだけ未病のうちに改善して病気を防ぐのに、「冷え」が体からの重要なサインになるのです。

未病のうちに「冷え」を改善して病気を防ぐために、主な症状や原因について、改めて詳しく学んでいきましょう。

冷えってどんな状態なの？

どんな状態が「冷え」なのか、自分では判断しづらいですよね。
そこで、簡単にできるチェック項目をご紹介します。
以下の項目がひとつでも当てはまる場合、体が冷えている可能性があります。

これらの症状は日常生活に支障をきたすだけでなく、放置しておくと慢性的な不調や、さらなる病気の引き金となることがあります。

冷えはなぜ起きるの？

「冷え」の主な原因の一つに、自律神経の乱れによる血流の低下があります。
ストレスや生活習慣の乱れが続くと、体は緊張状態を保ち、血管が収縮して血液の循環が悪くなります。その結果、体の隅々まで熱が行き渡らず、特に手先や足先など末端部分に「冷え」を感じやすくなります。
さらに、「冷え」を引き起こす要因は、以下のことも考えられます。

食事量や栄養の不足
無理なダイエットなどで必要な栄養が摂取できない場合、体温を維持する力が弱まります。

筋肉の不足
筋肉は熱を産生する役割があるため、筋肉量が少ないと体温が低下しやすくなります。

運動不足
適度な運動は血流を促進し、体温を保つために重要です。

ホルモンバランスの乱れ
特に更年期に見られるホルモンの変動は、体温調節に影響を及ぼします。

寒さや冷房の影響
冬の寒さだけでなく、夏の冷房の効きすぎや薄着も「冷え」を引き起こす原因となります。

冷たい食事の摂りすぎ
冷たい飲食物は内臓を冷やし、全身の冷えを引き起こします。

これから暑い夏を迎えるにあたり、特に気をつけたいのが冷房の効きすぎや薄着、冷たい食事の摂りすぎです。
冷たいものは一見快適に思えるかもしれませんが、体の内部を冷やしてしまい、結果として「冷え」を引き起こすことがあります。

冷えを予防するために

まずは自分の体の状態を知り、「冷え」という体の不調のサインに気付きましょう。
以下のポイントを意識して、生活環境や食事を見直し、運動やストレスケアを心がけるのがオススメです。
温活グッズを活用して体を温める工夫を取り入れることも重要ですよ。

●適度な運動を日常に取り入れる
エレベーターやエスカレーターなどではなく階段を使う、空き時間にスクワットをする、早足で歩くなど、日常で取り入れられる運動をはじめてみましょう。筋肉量を増やし、血流を改善します。

●体を温める効果のある食材を積極的に食べる
生姜、にんじん、かぼちゃなど、体を温める食材を積極的に摂りましょう。夏はスパイスの入ったチャイや、スパイスカレーなども良いですね。

●リラックスする時間を設ける
湯船にゆっくり浸かったり、寝る前のスマホをやめたり、読書や音楽を楽しむ時間を設けましょう。リラックスした時間は、自律神経のバランスを整え、ストレスを軽減します。

●体を温めるためのグッズを活用する
ひざ掛けや温かい飲み物などを活用して、クーラーが効いた部屋でも体を冷やさないようにしましょう。足首ウォーマーや腹巻きなどは、手軽に着けられる冷え対策グッズとして有効です。肌に優しく、夏でも蒸れない天然素材がオススメです。

著作者：benzoix／出典：Freepik

ご紹介した冷え対策を日常生活に少しずつ取り入れることで、「冷え」を予防し、健康な体を維持しましょう。
特に冷房が効きすぎる夏は、冬と同じくらい「冷え」に要注意！知らず知らずうちに冷えて、体調を崩してしまう季節です。
意識的に体を温める習慣を身につけ、病気になりにくい体づくりを目指していきましょう！