冷えの基礎知識を学ぶ
災害時の冷え対策
日本は地震などの自然災害が多い国です。
最近も地震が頻発していて、心配に思われている方も多いのではないでしょうか?
冬に災害が起こると、停電で暖房が使えず、寒さが命に関わることがあります。過去に起こった災害では、停電が数ヶ月に及んだことも。

非常食や飲料水に加え、防寒対策も備えておくことが大切です。
そこで今回は、電気が使えないときに実践できる冷え対策をご紹介します。
電気が使えないときに体を温めるために
電気がなくても、できるだけ体温を維持する工夫をすることが大切です。
効率的に体を温められるポイントを覚えておきましょう!
「首」「手首」「足首」「背中」を温める

「三首」と呼ばれる冷えやすい部位、そして大きな筋肉がある「背中」を重点的に温めると、全身の体温を効率よく維持できます。
首:太い血管がある首の後ろを重点に、タオルやストール・ネックウォーマーなどを巻きましょう。
手首:アームウォーマーや手袋を着用して指先を冷やさないようにしましょう。
足首:厚手の靴下やレッグウォーマーを重ね履きしましょう。
背中:大きな筋肉がある背中を集中的に温めるとポカポカに。使い捨てカイロなどを貼りましょう。
服を重ね着して体温を逃がさない

寒さ対策として「重ね着」は有効です。ただし、やみくもに着込むだけでは効果は出ません。効果的な重ね着のコツを押さえましょう。
また、電気がなくても利用できる熱源を活用すると、より効果的に寒さをしのぐことができます。特に使い捨てカイロは備蓄リュックにたくさん入れておいてください。
インナー:綿やウールなど、天然素材のものを選びましょう。弱った肌に優しいだけでなく、保温効果も抜群です。腹巻もすれば体の芯から温まります。
ミドルレイヤー:フリースやウールのセーターで保温!ふんわり大きめのサイズを選べば、温かい空気の層が出来てポカポカが持続します。
アウター:防風・防寒効果のある上着を着ましょう。スキーウェアやダウンコート、寝袋なども防寒アウターとして有効です。最後にレッグウォーマーやアームウォーマーをして隙間風が入らないようにしましょう。
体の中から温める食事・飲み物

食事や飲み物も、体温維持に欠かせません。災害時にお湯を沸かすためにカセットコンロを用意しておきましょう。レトルトや粉末のスープも備蓄リュックに入れることを忘れずに。
温かい飲み物:白湯・生姜湯・お茶・スープなど味付きのものを用意しておきましょう。
消化の良い食事:おかゆ・うどん・味噌汁など消化が良い食べ物は胃腸に負担をかけません。
タンパク質をしっかり摂る:サバ缶・ツナ缶・焼き鳥缶などのタンパク源を備蓄しておきましょう。
停電時に役立つ寒さ対策アイデア
停電時には、暖房が使えないことで室温が急激に下がることがあります。
少しの工夫で暖かさを保ちやすくなるので、次のアイデアを参考にしてみてください。
窓やドアからの冷気を防ぐ
家の中の暖かさを逃さないために、冷気の侵入を防ぎましょう。
(1)窓からの冷気を遮断するために、カーテンを閉める。
(2)すき間風を防ぐために、ドアの下にタオルを詰める。
(3)床からの冷気を和らげるために、新聞紙や段ボールを敷く。

家の中の「暖かい場所」を探す
部屋ごとに気温差があるため、できるだけ暖かい場所に移動しましょう。毛布や新聞紙で「簡易こたつ」を作るのもオススメです。
(1)外気の影響を受けにくい窓のない部屋
(2)暖かさが残りやすい、浴室やキッチンの隣
(3)日当たりの良い部屋
防寒アイテムを備蓄リストに入れましょう!
寒さ対策の基本は「普段から準備しておくこと」です。
災害時に電気が使えなくても、適切な対策をすれば寒さを乗り切ることができます。
日頃から冷え対策グッズを備え、いざというときに慌てないよう準備しておきましょう。

山忠日和のあったかアイテムは、停電時の寒さ対策としても活躍するので、ぜひ備蓄の一つとして家族全員分をリュックに備えておいてください。
災害はいつどこで起きても不思議ではありません。備えあれば憂いなし。
定期的に防災グッズや防災情報を更新して、いざという時に慌てないようにしましょう!