温活生活
あったかほっこり、雪国新潟の郷土料理
あったか商品を取り扱っている山忠があるのは、日本でも有数の雪国・新潟県。
山忠本社がある加茂市も、山あいの方では積雪2メートルになることもめずらしくありません。
そんな寒い冬を健康的に過ごすため、新潟には体が温まる郷土料理があります。
そこで今回は、新潟の郷土料理「のっぺ」と「煮菜(にな)」を温活目線でご紹介します。
協力いただいたのは、山忠の温活アドバイザー坂井さん。郷土料理なので各家庭で作り方も味付けも様々ですが、今回は坂井さんのお家で作っているレシピを一緒に作ってみました。
郷土料理の代表格、
新潟といえば「のっぺ」
「のっぺ」は新潟の正月料理の定番ですが、お祭りや法事、婚礼などの振るまいがあると、どこの家でも必ず「のっぺ」を作り、一年を通して食べられています。
煮汁は少なめですがトロみがついているものが多く、濁さないようにつくるのが特徴。大量に作り置きをして、雪で買い物ができないときの大切な保存食でした。各家庭で具材は様々ですが、里芋は欠かさず入れることが多く、ほかにも体を温める具材がしっかり入っています。
里いも…中10個
人参…中2本
竹の子(水煮)…1パック(120g)
こんにゃく…1パック(250g)
ぎんなん(水煮)…1パック(約20個)
干し椎茸…8枚
干し貝柱…16個
【飾り用】
かまぼこ…1/2本
さやえんどう…8枚
【調味料】
白だし…200ml
酒…100ml
薄口しょうゆ…大さじ1杯
塩…少々(さやえんどうの下茹で用)
水
※今回、社員の皆さんに試食していただくので多めに作っています。ご家庭で作る際は分量を調整してください。
●作り方
①干し椎茸と干し貝柱をそれぞれ水(400ml)につけて戻します(約6時間程)。戻し汁も使います。
②具材を食べやすい大きさに切ります。
里芋は皮をむき、塩で軽くもみ、水でよく洗って、しっかりぬめりを取ります。人参、里芋、こんにゃく、たけのこは、短冊切りに、干し椎茸は、薄切りにします。さやえんどうは、筋をとって、塩を入れた水で茹で、冷水にとり、斜めに切ります。かまぼこは飾りやすいように小さく切ります。
③鍋に、干し椎茸、干し貝柱の戻し汁を入れる。干し貝柱を細かくほぐしたもの、こんにゃく、干し椎茸(薄切り)を入れて中火で煮る。
④沸々してきたら、人参、竹の子を入れ、具材がかぶるくらい水を足して煮ます。白だし、酒も一緒に入れます。
⑤人参に火が通ったら里芋を入れて、アクを取りながら中火で煮ます。沸騰する前に火を止め、薄口しょうゆで味を整えます。(里芋には余熱で火が通ります)。煮ている最中は、あまりかき混ぜない方が煮汁が濁りません。
・里芋を入れたら、沸騰させないようにしましょう。
・汁を濁さないようしっかりアクを取りましょう。
⑥のっぺを小鉢に盛り、さやえんどう、かまぼこを飾って出来上がり。
「里芋」は、体を温める【温】食材。
芋類の中ではカロリーが低く、カリウムが多いので体内の余分な塩分を排出し、高血圧の改善効果が期待できます。
また“ぬめり”成分には免疫力の向上や粘膜の保護という効果も。食物繊維が豊富なので、腸内環境の改善も期待できます。
雪国の知恵がつまった、
ソウルフード「煮菜」
冬に菜葉類を食べるために保存用に塩漬けした菜葉を使った料理です。調味料に発酵食品を入れることで、腸内環境が良くなり、自律神経のバランスも整って、冷えの改善に繋がります。
材料の「体菜(たいな)」は青梗菜の一種。「打ち豆」は大豆をつぶして平たくし乾燥させたもの。どちらも新潟ではポピュラーですが、県外では珍しいですよね。アンテナショップやネットショップでも購入できますので、ぜひ手にとってみてください。
左が「打ち豆」、右が「酒粕」です。「打ち豆」は余ったらお味噌汁などに入れても美味しいですよ。
体菜(塩漬け)…650g
人参…中1本
ごぼう…中1本
油揚げ…2枚
打ち豆…50g
【調味料】
味噌…大さじ2杯(体菜の塩加減によって調節)
酒…100ml
酒粕…大さじ2杯
サラダ油…大さじ4杯
水…300ml
和風出し(粉末状)…大さじ2杯
※今回、社員の皆さんに試食していただくので多めに作っています。ご家庭で作る際は分量を調整してください。
●作り方
①体菜を2cmくらいに切って、水から茹でます。沸騰したら火を止めてザルにあげます。鍋に水を入れて、体菜も入れて、塩出しをします(火はかけません)。
2時間に1回くらい水を変えます。これを2~3回繰り返します。食べてみて、塩気が少し残るくらいでザルにあげたら塩出し完了です。(塩出しには6時間くらいかかります)。
②人参(千切り)、ごぼう(ささがき)、油揚げ(食べやすく)切って、塩出しした体菜と一緒に鍋に入れ、油を入れて混ぜて下さい(炒めません)。
③具材がかぶるぐらい水を入れ、打ち豆、酒、和風だしを入れて中火で煮ます。時々アクを取ります。
④酒粕をお湯に入れて柔らかくします。具材に火がとおったら、味噌、酒粕を入れて弱火で10分くらい煮ます。
⑤出来上がり!
体菜の代わりに小松菜を使っても美味しく作れます。小松菜の場合は水洗いしてから2cmくらいに切って、他の具材と一緒に鍋に入れてください。
「人参」は、体を温める【温】食材。
豊富に含まれるβカロテンは目や皮膚の健康を保ち、カリウムが多いので体内の余分な塩分を排出してくれます。食物繊維が豊富なので、腸内環境の改善も期待できます。生のままより加熱調理していただくのがおすすめです。
どんな味なの?
山忠社員が食レポします!
今回スタッフと一緒に作った坂井さん家の「のっぺ」と「煮菜」を、山忠の社員に試食してもらいました。
「のっぺ」を食べた方から一言いただきました!
『実はのっぺが大好物なので感動!とっても美味しくて、小さい頃食べた祖母の味を思い出しました』
『美味し~い!!この「のっぺ 」、うちの味と似てる!ダシとか具材とかそれぞれの家で違うんだよね~。私も作れるように、母親にレシピきかないと…』
『のっぺは新潟の代表的な家庭料理です。薄味で作っているので、野菜の味もしっかり感じられて、とてもおい
しいです』
『正月など、めでたい日に食べるだ。ばかうんまいですて~(正月など、めでたい日に食べる郷土料理です。と
てもおいしいですよ)』
こちらは「煮菜」の感想です。
『冬になるといつも食べてます!いい塩加減で、これだけでご飯がすすみます!』
『いいねぇ~これ食べていると、お酒やご飯が欲しくなる!』
『家のは酒粕が入っていないけど、酒粕が入っているのもいいね』
「のっぺ」も「煮菜」も家庭料理で、それぞれの家で味付けが受け継がれています。
他の家庭の「のっぺ」や「煮菜」を食べることってあまり機会がないので、皆さん喜んで食べていただきました。
皆さんから「美味しい」や「懐かしい」とのお声をいただき、調理したスタッフも予想外の反響に大喜びです。
(左から、小山、坂井、保科)
温活アドバイザー 坂井
『小さいころから食べている、新潟の冬の定番料理です。祖母から母、母から私と作り方を教わり、受け継がれている味です。体を温める為に、「発酵食品」や「体を温める食材」、また保存食を駆使して寒い新潟の冬を乗り越えるあったか~い「のっぺ」と「煮菜」は温活料理のお手本です。ぜひ、作ってみてください!』。
調理スタッフ 小山
『作るのが大変そう!と躊躇していましたが、材料を切ってしまえば、あとは煮るだけなのであっという間にできました。ぜひ、たくさん作ってみてください。具だくさんののっぺをもりもり食べてあったまりましょう!!』
雪国新潟の山忠スタッフが元気な理由は「のっぺ」や「煮菜」が一役かっているかもですね。
ぽかぽか温まる雪国新潟のソウルフードをぜひ作ってみてください!
「実際に作ってみた」など、ご意見やご感想をいただけますと嬉しいです。